二十章 ブラフマー神の被造物


第二十章【ブラフマー神の被造物】




saunaka uvaca
mahim pratistham adhyasya
saute svayambhuvo manuh
kany anvatisthad dvarani
margayavara janmanam
20-1





シャウナカ仙は申されり
「おおスータ師よ 説きたまえ 地球に 住処すみか 得たるのち
スワーヤンブヴァ マヌたちは 地にてる生きものを
如何いか手段しゅだんを用いられ 創造なされたまいしや




ksatta maha-bhagavatah
krsnasyaikantikah suhrt
yas tatyajagrajam krsne
sapatyam aghavan iti
20-2




ヴィドゥラは御主みすの偉大なる 帰依者であると同様に
親しき友でありしなり ドリタラーシュトラ兄王が
御主みすそむきし者達(ドゥルヨーダナ・他の息子・親族)
かばいしゆえに きずなち 都城とじょうを捨てて遊行さる




dvaipayanad anavaro
mahitve tasya dehajah
sarvatmana sritah krsnam
tat-params capy anuvratah
20-3




彼は聖仙ヴィヤーサの 息男そくなんとして生を受け
“父にまさるもおとらじ”と 高き世評を受けにけり
そしてヴィドゥラは万有ばんゆうの こんが“”と愛慕する
まった御主みすに全霊を 捧げししんの帰依者なり



258

二十章 ブラフマー神の被造物


kim anvaprcchan maitreyam
virajas tirtha-sevaya
upagamya kusavarta
asinam tattva-vittamam
20-4




聖地を巡る旅により 純化されたるヴィドゥラは
クシャーヴァルタ(ハリドワーラ)の聖域で
主の本質を熟知する マイトレーヤ聖仙に
その他に何を問われしや






tayoh samvadatoh suta
pravrtta hy amalah kathah
apo ganga ivagha-ghnir
hareh padambujasrayah
20-5




おおスータ師よ お二人(マイトレーヤとヴィドゥラ)
御主みす蓮華れんげ御足おみあしの まこと至純な物語
更には罪を浄化する 聖ガンガーの御事績や
主を避難所とする者の 喜悦の思い 披瀝ひれきして
説いて答えて朋々ともどもに 楽しく語りあわれしや





ta nah kirtaya bhadram te
kirtanyodara-karmanah
rasajnah ko nu trpyeta
hari-lilamrtam piban
20-6




おおスータ師よ 吾々に 主の御事績の物語
聴きて謳いて誉め讃え 全ての者が満たされる
アムリタのごと味わいの この価値高き神譚を
語りたまえる御身様おみさまに <主の恩寵があれかし!>」と





259

二十章 ブラフマー神の被造物


evam ugrasravah prsta
rsibhir naimisayanaih
bhagavaty arpitadhyatmas
tan aha sruyatam iti
20-7




その名も高きナイミシャの 森につどいし聖者らに
斯く問われたるスータ仙
心を御主みす専注せんちゅうし 聖仙たちに向き合うと
斯くの如くに申されり 「さあ 何なりとわれよ」と




suta uvaca
harer dhrta-kroda-tanoh sva-mayaya
nisamya gor uddharanam rasatalat
lila-m hiranyaksam avajnaya hatam
sanjata-harso munim aha bharatah
20-8





≪聖仙スータ語られる≫
主は御自身の御力みちからで 野猪の姿に化身され
海の底からこの地球 引き揚げられしその時に
ヒラニヤークシャをちゅうされり その御事績を聴き知ると
バラタの子孫ヴィドゥラは 総毛立そうけだつほど感動し
マイトレーヤ聖仙に 斯くの如くに問いしなり




vidura uvaca
prajapati-patih srstva
praja-sarge prajapatin
kim arabhata me brahman
prabruhy avyakta-marga-vit
20-9





ヴィドゥラは斯く申したり
「ブラフマー神がこの世界 創造されしその後に
プラジャーパティを生み出して
この地に子孫 満たすため 為されし事績 語られよ
主の本質を熟知じゅくちする 聖知につる御方おんかた




260

二十章 ブラフマー神の被造物


ye maricy-adayo vipra
yas tu svayambhuvo manuh
te vai brahmana adesat
katham etad abhavayan
20-10




マリーチなどのバラモンや スワーヤンブヴァ マヌ人祖じんそ
彼等は如何いかなブラフマー(神)の 指示に従いこの界の
造化ぞうか(創造)を進めたまいしや



sa-dvitiyah kim asrjan
svatantra uta karmasu
aho svit samhatah sarva
idam sma samakalpayan
20-11




彼等はそれの創造を 妻らと共にされしや
または独りで 為されしか
はたまたそれら(プラジャーパティ)聡員が
造化ぞうかみょう粛々しゅくしゅくと 指示のとおりに為されしや」





maitreya uvaca
daivena durvitarkyena
parenanimisena ca
jata-ksobhad bhagavato
mahan asid guna-trayat
20-12





マイトレーヤは述べられり
不生ふしょう御主おんしゅ クリシュナの 理解もろんも為しがた
御意思ごいしによりて三グナの 均衡きんこう けしその時に
マハト タットヴァ(宇宙卵)しょうじたり








261

二十章 ブラフマー神の被造物


rajah-pradhanan mahatas
tri-lingo daiva-coditat
jatah sasarja bhutadir
viyad-adini pancasah
20-13




このマハトから生じたる アハンカーラ(個我)開展かいてん
三つのグナ(サットヴァ・ラジャス・タマス)が動き出し
そしてラジャス(激性)うながしで タンマートラ(五唯)やそしてまた
くうから生ず五元素(物質要素の起原)が 変転へんてん 進化 げしなり





tani caikaikasah srastum
asamarthani bhautikam
samhatya daiva-yogena
haimam andam avasrjan
20-14




個々に生まれし諸要素は その連結れんけつを為し難く
試行錯誤しこうさくごが続きたり それらをご覧なされたる
万能神(至上主)采配さいはいで 一挙いっきょに結び合わされて
黄金きんに輝く宇宙卵 目出度めでたく完成いたしたり





so 'sayistabdhi-salile
andakoso niratmakah
sagram vai varsa-sahasram
anvavatsit tam isvarah
20-15




その輝ける宇宙卵 波立つ海の只中ただなか
無我のままにて浮かびたり
やがて千年ちし時 マハー ヴィシュヌの姿
御主おんしゅらんに入られり





262

二十章 ブラフマー神の被造物


tasya nabher abhut padmam
sahasrarkoru-didhiti
sarva jivanikayauko
yatra svayam abhut svarat
20-16




マハー ヴィシュヌのほぞからは 千の太陽さながらに
まぶしき光 放ちつつ 生きとし生ける者たちの
いこいの場所とする為に 蓮の御華みはなが生じたり
そしてそこ(蓮華)から至上主が “ブラフマー(創造神)”とて生じらる





so 'nuvisto bhagavata
yah sete salilasaye
loka-samstham yatha purvam
nirmame samsthaya svaya
20-17




原水げんすい上に横たわる 湖のごと主のほぞ
うる蓮より誕生す ブラフマー神の内奥ないおう(フリダヤ)
御主みす御鎮座ごちんざなされたり 聖智をけしブラフマーは
先のカルパのそのままに 宇宙万象うちゅうばんしょう 創られり





sasarja cchayayavidyam
panca-parvanam agratah
tamisram andha-tamisram
tamo moho maha-tamah
20-18




ブラフマー神は手始めに おのが姿の影により
タマス(誤謬) モーハ(迷妄)にターミスラ(憤怒)
アンダターミスラ(暗黒)そしてまた
マハーモーハ(大きな暗闇)という五種の
無知(アヴィドヤー)を創造なされたり




263

二十章 ブラフマー神の被造物


visasarjatmanah kayam
nabhinandams tamomayam
jagrhur yaksa-raksamsi
ratrim ksut-trt-samudbhavam
20-19




しかれどおの身体からだから 無知を創造したことが
ブラフマー神は喜べず それ(影)放擲ほうてきなされたり
するとヤクシャとラクシャスが 飢えと渇きのもととなる
〔夜〕という名の暗闇(影)を 己が所有としたるなり





ksut-trdbhyam upasrstas te
tam jagdhum abhidudruvuh
ma raksatainam jaksadhvam
ity ucuh ksut-trd-arditah
20-20




飢えと渇きの所有者と なりたるゆえに飢餓感きがかん
さいなまれたる悪魔ら(ヤクシャとラクシャス)
ブラフマー神に駆け寄りて
むさぼる如く食べ始む そして斯様かように叫びたり
〈さあこの神を食べ尽くし 飢えと渇きを満たそう!〉と





devas tan aha samvigno
ma mam jaksata raksata
aho me yaksa-raksamsi
praja yuyam babhuvitha
20-21




ブラフマー神は申されり
〈吾を食することなかれ なれらの食は保障する
ゆえに心配無用なり
愛するヤクシャ ラクシャスよ 御身おみらは吾の息子なり〉





264

二十章 ブラフマー神の被造物


devatah prabhaya ya ya
divyan pramukhato 'srjat
te aharsur devayanto
visrstam tam prabham ahah
20-22




ブラフマー神はしかる後 御身自身おんみじしんの輝きを
美麗びれいに放射 されたり
そしてその身を捨て去ると 光り輝く〔昼〕となり
サットヴァな質の神々が 喜びてそを 受け取りぬ





devo 'devan jaghanatah
srjati smatilolupan
ta enam lolupataya
maithunayabhipedire
20-23




ブラフマー神はその後に おのが身体の陰部から
性交好むさがをもつ 悪魔を被造なされたり
すると彼等は欲情し 強く交合こうごう迫らんと
ブラフマー神に近づきぬ





tato hasan sa bhagavan
asurair nirapatrapaih
anviyamanas tarasa
kruddho bhitah parapatat
20-24




ブラフマー神はそれを見て 厚顔無恥こうがんむちな悪魔らを
始めは笑っておられしが 尚も彼等が迫るので
立腹されて早々に その場を退散たいさんなされたり







265

二十章 ブラフマー神の被造物


sa upavrajya varadam
prapannarti-haram harim
anugrahaya bhaktanam
anurupatma-da rsanam
20-25




ブラフマー神はその足で 救いを求め主をたず
帰依する者の苦しみを 即座にはらのぞかんと
御慈悲たまわる至上主は すぐさま姿 見せられり





pahi ma-m paramatmams te
presanenasrjam prajah
ta ima yabhitum papa
upakramanti mam prabho
20-26




〈おお至上主よ 御慈悲にて 吾をお救いたまえかし
吾は御主おんしゅの指示のまま 世に生き物を被造せり
れど此度こたびは非道にも 吾と交合こうごうせんとする
不埒極ふらちきわまる者となり 吾は困窮こんきゅういたしおり





tvam ekah kila lokanam
klistanam klesa-nasanah
tvam ekah klesadas tesam
anasanna-padam tava
20-27




根原主こんげんしゅなる御主みすのみが 不幸に悩む人々の
苦痛の種を除かれる そして蓮華の御足おみあし
らぬ者には難行なんぎょうを あた唯一ゆいつ御方おかたなり〉








266

二十章 ブラフマー神の被造物


so 'vadharyasya karpanyam
viviktadhyatma-darsanah
vimuncatma-tanum ghoram
ity ukto vimumoca ha
20-28




全能の御主みすクリシュナは ブラフマー神の困窮こんきゅう
すぐ理解され 斯くのごと 指示をお与えなされたり
けがれしその身 捨てるべし』
ブラフマー神はそを聴くと 直ちに身体からだ 脱ぎ捨てり





tam kvanac-caranambhojam
mada-vihvala-locanam
kanci-kalapa-vilasad-
dukula-cchanna-rodhasam
20-29




(ブラフマー)が捨てたるお身体からだ
蓮華の如き御足おみあしに アンクレットの鈴が鳴り
人の心をかき乱す 妖艶ようえんつややかで
見事な布でおおわれし 腰には金の腰帯が
まばゆき光 放ちたり





anyonya-slesayottunga-
nirantara-payodharam
sunasam sudvijam snigdha-
hasa-lilavalokanam
20-30




彼女の胸は豊満で 高き乳房の間には
隙間すきまとてなく密着し 形よき鼻 皓歯こうし(白く美しい歯)持ち
情緒ありげな笑み浮かべ れるが如き眼差まなざしを
迫る悪魔に注ぎたり





267

二十章 ブラフマー神の被造物


guhantim vridayatmanam
nilalaka-va ruthinim
upalabhyasura dharma
sarve sammumuhuh striyam
20-31




そして魔性ましょうのその者は
黒き巻き毛の髪 たばね 面映おもはなる仕草しぐさせり

おおヴィドゥラよ それを見し すべての悪魔 魅惑され 
陶然として迷倦めくらみて ただひたすらに見つめたり





aho rupam aho dhairyam
aho asya navam vayah
madhye kamayamananam
akameva visarpati
20-32




〈新芽のごとき若き姿の おお!なんという美しさ
そして欲望 みなぎらす 吾等の前の只中ただなか
ごうゆるが闊達かったつに 自由気ままに淡々たんたん
振舞ふるまうことが出来るとは?〉




vitarkayanto bahudha
tam sandhyam pramadakrtim
abhisambhavya visrambhat
paryaprcchan kumedhasah
20-33




薄明はくめい(昼と夜の接点・朝と夕二回)という“おぼろ”にて
“美少女”と見た悪魔らは 想い様々巡さまざまめぐらせど
謎は深まるばかりなり やがて智慧なき悪魔らは
敬意を込めて丁寧に 斯くのごとくに問いしなり






268

二十章 ブラフマー神の被造物


kasi kasyasi rambhoru
ko varthas te 'tra bhamini
rupa-dravina-panyena
durbhagan no vibadhase
20-34




〈ランブバァー樹(芭蕉の一種)の幹のごと
伸びしあし持つ 御身おみ様は 何を目当てに来られしや
おお愛らしき娘御むすめごよ その美しきお姿に
とりこにされし吾たちを なぜに悩ませ らさるや





ya va kacit tvam abale
distya sandarsanam tava
utsunosiksamananam
kanduka-kridaya manah
20-35




ああ可憐かれんなる早乙女さおとめよ そなたが誰であろうとも 
手毬てまりあそいとしさは 見つめる者をとりこにし
惑乱わくらんさせるばかりなり





naikatra te jayati salini pada-padmam
ghnantya muhuh kara-talena patat-patangam
madhyam visidati brhat-stana-bhara-bhitam
santeva drstir amala susikha-samuhah
20-36




無垢むくな瞳を輝かせ 豊かな髪をらしつつ
はずむ手毬を追い駆ける まこと素早き足捌あしさば
そしてじゅくせし両の乳房は 腰がされてたわむほど…
ああなんという美しき 魅力溢れる女子おみなごよ!〉







269

二十章 ブラフマー神の被造物


iti sayantanim sandhyam
asurah pramadayatim
pralobhayantim jagrhur
matva mudha-dhiyah striyam
20-37




斯くの如くに〔黄昏たそがれ(夕方の薄明り)〕の おぼろにかすむ乙女像おとめぞう
無知な悪魔は見違えて 魅力あると思いこみ
両手でしかとつかみたり





prahasya bhava-gambhiram
jighrantyatmanam atmana
kantya sasarja bhagavan
gandharvapsarasam ganan
20-38




ブラフマー神はそれを見て はらの底から哄笑こうしょう
自分自身の一面いちめんの 美麗びれいな姿 取りだし
天の楽師がくし(ガンダルヴァ)妖精ようせい(アプサラス・天の踊り子)
多量に創り出されたり





visasarja tanum tam vai
jyotsnam kantimatim priyam
ta eva cadaduh pritya
visvavasu-purogamah
20-39




ブラフマー神はしかのち 輝く月の光から
親愛込めて創られし その美麗なるお姿を
身よりがして捨てられり ヴィスワーヴァスを始めとす
ガンダルヴァの面々めんめんが 喜びてそを受け取りぬ







270

二十章 ブラフマー神の被造物


srstva bhuta-pisacams ca
bhagavan atma-tandrina
dig-vasaso mukta-kesan
viksya camilayad drsau
20-40




ブラフマー神はその後に 己自身おのれじしんの〔怠惰たいだ〕から
ブータ(亡霊) ピシャーチャ(悪霊) 生みださる
しかし彼等が髪 乱し 裸体らたいのままで立つを見て
(ブラフマー神)は両の眼 閉じられり





jagrhus tad-visrstam tam
jrmbhanakhyam tanum prabhoh
nidram indriya-vikledo
yaya bhutesu drsyate
yenocchistan dharsayanti
tam unmadam pracaksate
20-41






ブラフマー神が捨てられし 〔怠惰たいだ〕の身体からだ 拾いたる
ブータ(亡霊) ピシャーチャ(悪霊)両名は 生き者達の怠惰から
眠りてらす〔よだれ〕とか 疲れし時の〔欠伸あくび〕など
不浄なものが現ると それをつかみて酔うと言う





urjasvantam manyamana
atmanam bhagavan ajah
sadhyan ganan pitr-ganan
paroksenasrjat prabhuh
20-42




被造者達の始原なる ブラフマー神は己が身に
気力満ちるを感じらる そして〔不可視ふかし〕の身体から
サーディヤ(下級神の一種)ピトリ(祖霊)生みださる






271

二十章 ブラフマー神の被造物


ta atma-sargam tam kayam
pitarah pratipedire
sadhyebhyas ca pitrbhyas ca
kavayo yad vitanvate
20-43




供儀くぎ熟達じゅくたつした者は
が存在のもとい(至上主)なる 不可視ふかしの身体 知覚ちかくして
サーディヤ達やピトリ等を
通して(媒体として)供物 捧げたり





siddhan vidyadharams caiva
tirodhanena so 'srjat
tebhyo 'dadat tam atmanam
antardhanakhyam adbhutam
20-44




ブラフマー神はしかる後 目には見えざる己が身を
用いてシッダそしてまた ヴィディヤーダラを創られて
アンタルダーナ(人の眼に見えなくなる力)の名で知らる
稀有けうなる力 授けらる





sa kinnaran kimpurusan
pratyatmyenasrjat prabhuh
manayann atmanatmanam
atmabhasam vilokayan
20-45




ブラフマー神は然る時 水に映りしおの姿
自分自身で称賛し キンナラそしてキンプルシャ
その〔光輝こうき〕から創られり








272

二十章 ブラフマー神の被造物


te tu tajjagrhu rupam
tyaktam yat paramesthina
mithuni-bhuya gayantas
tam evosasi karmabhih
20-46




ブラフマー神が放棄ほうきさる 身体からだによりて己が姿
拝戴はいたいしたる両者ら(キンナラとキンプルシャ)
〔夜明〕とともに妻たちと ブラフマー神をたた
讃美さんびうたうたうなり





dehena vai bhogavata
sayano bahu-cintaya
sarge 'nupacite krodhad
utsasarja ha tad vapuh
20-47




ブラフマー神はる時に 身を横たえて長々と
大きくびをなされたり 思うがままに創造が
進捗しんちょくせぬを憂慮ゆうりょして そのお身体を捨てられり





ye 'hiyantamutah kesa
ahayas te 'nga jajnire
sarpah prasarpatah krura
naga bhogoru-kandharah
20-48




おおいとおしきヴィドゥラよ ブラフマー神が捨てられし
その身体から生まれしは 頭被とうひ(フード)を広げ 毒を持つ
執念深きコブラなり その時落ちし体毛は
ナーガ(蛇)となりて這いだせり







273

二十章 ブラフマー神の被造物


sa atmanam manyamanah
krta-krtyam ivatmabhuh
tada manun sasarjante
manasa loka-bhavanan
20-49




ブラフマー神はかる後 今やすべての目的を
達成せり! と感じらる  しかるが故にブラフマー(神)
自分自身の〔心〕から 最後にマヌを創られて
生きとし生けるもの達が 〔地に満つ〕ことをたくされり




tebhyah so 'srjat sviyam
puram purusam atmavan
tan drstva ye pura srstah
prasasamsuh prajapatim
20-50




ブラフマー神はマヌ達に 己が肉の身与えらる
先に創造されていた 神々たち(天界・空界の存在者)はそれを見て
プラジャーパティ(造物主)を称賛す





aho etaj jagat-srastah
sukrtam bata te krtam
pratisthitah kriya yasmin
sakam annam adama he
20-51




〈おお万有ばんゆうの創始者よ 御身おんみによりて創られし
地界に住まう人間が 供儀のもといとなりぬべし
天とくうとに存在す 吾等も共にその供儀の
行為の香菓かくを分けあわん〉








274

二十章 ブラフマー神の被造物


tapasa vidyaya yukto
yogena susamadhina
rsin rsir hrsikesah
sasarjabhimatah prajah
20-52




苦行 学業 専注や 深い瞑想 ヨーガ(集中)など
それら行ぜし先駆者せんくしゃ(ブラフマー神)
御主みすの恩寵戴きて 多くの息子(リシ)生み出さる





tebhyas caikaikasah svasya
dehasyamsam adad ajah
yat tat samadhi-yogarddhi-
tapo-vidya-viraktimat
20-53




ブラフマー神は息子等の 一人ひとりひとりに己が身の
深き瞑想 集中や 超自然力そしてまた 苦行 学識 無執着
特徴的な諸要素を すべてお与えなされたり



第二十章 終了













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